JR北海道で特急の車両火災が相次ぐのはなぜ?

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JR津軽海峡線 789系 スーパー白鳥
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JR津軽海峡線 789系 スーパー白鳥 函館駅にて

最初にお断りしておきますと、この記事はあくまでもキューティー吉本が思いつく、JR北海道で特急の車両火災が相次ぐ理由を記述したに過ぎません。なので、事故調査に基づく記述ではないことをご了承ください。

さて、このところJR北海道の特急列車から火災が発生したとのニュースが相次いでいまして、相次いでいるにもかかわらず、原因の話がとんと出てきません。そこで、キューティー吉本が独断で、考えられる理由を挙げてみたいと思います。

注目すべき点は、火災が発生しているのが、すべてディーゼルカーなのです。

JR北海道 キハ281系 側面 北海道はディーゼルカーが主役です

ディーゼルカーはバスやトラックと同様、ディーゼルエンジンを積んでいまして、軽油を燃料にして動きます。一方、電車はモーターを積んでいまして、電気で動きます。燃料を燃やしている以上、火災を起こす確率はディーゼルエンジンの方が、モーターよりも上なんです。なので、ディーゼルカーの方が電車よりも火災を起こす確率が高く、これはディーゼルカーの宿命でもあり弱点でもあるのです。

「えー、じゃあバスとかトラックとかも火事になるの???」

もちろんです。ただし、列車に比べて発生頻度が高いせいか、あまり表ざたにならず、仮に表ざたになっても大騒ぎになっていないだけの話なのです。(過去には、大阪-東京を結ぶ高速バスが全焼したという事件もありました)

ただし、ある特定のバス会社だけ火災を頻発させれば「あのバス会社はおかしいんじゃないか」って騒ぎになるわけで、1年間であれだけの数の列車火災が発生するというのは、やはり異常と言わざるを得ません。

JR北海道 キハ281系 スーパー北斗 札幌駅にて

ディーゼルカーは北海道以外のJRにもあるのに、なぜJR北海道だけ火災が相次ぐのか。キューティー吉本が思うに、JR北海道のディーゼルカーは、想定以上に劣化が進んでいるのではないかと思うのです。

理由はいくつか考えられまして、まず考えられる理由が、北海道の気象条件が過酷であるという点です。

北海道といえば、冬になれば最高気温が氷点下なんて日もあります。また、9月になればもう暖房機器が店頭に並ぶんです。このため、北海道を走る列車は寒さ対策をがっつりしておかないとダメで、例えばディーゼルカーの場合、寒さ対策が十分でないと、燃料の軽油や冷却水、潤滑油が凍り付いてしまう可能性があるのです。

JR函館本線 森林公園駅 大雪の駅前ロータリー

しかしながら、この寒さ対策をしないとダメなのは当たり前で、それ以上に問題なのは、昨今の異常な暑さ対策です。それは、今から○○年前の夏のこと。キューティー吉本は、函館札幌のスーパー北斗に乗ったのでした。ところが、列車の速度は上がらず、しかも列車の中は蒸し風呂のような暑さ。なぜこうなったのかというと、あまりの暑さに列車が悲鳴を上げ、クーラーも効かなくなってしまったのです。つまり、あまりの暑さに列車が対応できなくなったというわけです。

暑くなったからといって、即火災が発生するわけではありません。エンジンが熱くなると、まずオーバーヒートを起こします。これがひどくなるとエンジンが焼き付いてしまい、エンジンを交換しないと走れなくなります。今から思えば、この列車はただクーラーの冷却能力不足だけじゃなく、オーバーヒートが起こっていた(あるいはオーバーヒート寸前だった)可能性があるのです。オーバーヒートを起こせばエンジンが痛むわけで、実はJR北海道の列車って、オーバーヒートをたびたび発生させていたんだけど、オーバーヒートを起こしていた事実が表ざたになっていなかったというのは、十分考えられます。

JR函館本線 白石駅 大雪の中を特急が通過した瞬間

最近では異常気象で、北海道といえど夏は30℃を超える日があり、下手をすると東京よりも最高気温が高い日もあります。こうなると、北海道を走る列車も、東京並みの暑さ対策が必要になるのですが、JR北海道はこれができていない可能性は十分に考えられるのです。

次に考えられる理由が、過密ダイヤです。

実は、北海道以外のJRもディーゼルカーは持っているのですが、ディーゼル特急が主役なのは、JR北海道JR四国ぐらいなんです。

うずしお いしづち JR高松駅での並び

中でもJR北海道のディーゼル特急は運転間隔が短くて、例えば函館札幌を走る特急北斗・スーパー北斗って、両方合わせるとおよそ30分に1本の間隔で走っているんです。これは、首都圏を走る特急だと、ひたちときわを合わせた本数と同じ。京阪神を走る特急だと、特急雷鳥・サンダーバードを合わせた本数と同じと言えば、いかに本数が多いかがお分かりいただけると思います。

函館札幌といえば、この他にも本州方面行の貨物列車がバシバシ走っていまして、これが本州だったらとっくの昔に電化されていてもおかしくはないでしょう。電車が走れば火災を起こす確率が低くなるうえに、列車のスピードアップも期待できます。それなのに、なぜ函館札幌(正しくは、五稜郭-東室蘭)が電化されていないのでしょう。

ここで考えられる理由が、北海道新幹線です。

北海道新幹線 はやぶさ E5系 前面 新函館北斗駅にて

北海道新幹線は、まず函館までの工事が行われていて、将来的には札幌まで伸びると言われています。札幌周辺のダイヤも過密で、朝ラッシュ時には2~3分に1本の列車が走っているのです。これは、山手線と変わらないレベルで、これをどうにかするには新線を作るしかありません。そんな中、JR北海道としては北海道新幹線を作って、特急列車を分離したいのでしょう。

新幹線を通すには、多額のお金がかかります。しかも、函館札幌の新幹線が開通すれば、ディーゼル特急車が余ってしまうのです。なので、劣化が進んでいるのは承知の上でも、ディーゼル特急車にお金をかけたくない、というのがJR北海道の本音なのかもしれません。

以上の理由で、想定以上に劣化が進んだディーゼル特急車を酷使した結果、車両火災が頻発しているのではないか、というのがキューティー吉本の見解です。

JR津軽海峡線 スーパー白鳥からの車窓 その3

ただし、これはキューティー吉本の憶測にすぎません。原因の究明はこれからなのかもしれませんが、少なくとも乗客が安心して列車に乗れるよう、JR北海道さんには努力していただきたいというのが、キューティー吉本の願いです。

(注:写真はすべてイメージで、本文とは関係ありません)




ぴえんのイラスト 女性
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